昨日、KGIBAのご学友であるあまやんからのご紹介で神戸大大学院の博士課程で経営学の研究をされているH氏から、卸売市場を取り巻く様々な問題についてインタビューを受けました。H氏は「卸売市場制度生成に関する理論的接近」や「農産物の規格・基準を巡る公的政策」といったテーマの論文を既に上梓されています。
・業務の実態の変遷について
・卸売市場法改正の影響
・現在の取引方式(産地との取引や、市場内のせり、相対など)のメリットとデメリット
といったテーマに沿って約2時間ほどいろんな話をさせていただきました。幾分脱線する部分が多かったようには思うのですが、改めてこうしたテーマで自分の考え方をお話しさせていただく機会を得て、自分がこうした問題に対して考えていることをきちんと整理することができたのは非常に有り難かったと感じました。
卸売市場法改正の影響はといえば僕たちの業態カテゴリーである仲卸業者にとっては規制緩和の波がついにやってきたと解釈されることが多いように感じます。従来から保護された環境下でビジネスを行ってきて、業界全体が茹でガエル状態になってきていた部分もあるので、尋常ではない打撃を受けていると言えなくはありません。
僕たちの商流上の川上にあたる荷受業者も今後更なるビジネスの垂直展開、外部参入者の脅威など列挙していけばきりがない負の要因が考えられます。しかし、こうした問題は僕たちの業界から一歩外に出ると、世の中では当たり前に起こっていることばかりなんですよ。ビジネスの基本中の基本に立ち返って、「何故自社がお客様から選んでいただけるのか?」という、当たり前すぎる疑問を徹底的に考えることが必要になってきます。
そうした中で「卸売市場法改正の影響」って何?って考えると自らのビジネスが規制緩和の波にさらされても、存在を許されるかという試金石なんだと感じるのでした。