今日はKG-MBA企業ファイナンス研究会が行われました。この勉強会は関西学院MBAマネジメント研究会が主催するファイナンス分野の勉強会で月に一度開催されています。今回のシリーズはファイナンスの御大であるK教授にご指導いただいてます。今日は僕たちの同窓生のクボタオヤジjr殿による研究発表が行われました。そのテーマは...
不確実性下における投資の意志決定の研究
人的投資へのリアルオプションの適用
というものでした。アメリカにおいて投資における意志決定指標はIRR、NPVの2つが圧倒的で、それに続いてハードルレート、回収期間、感応度分析と続き、リアルオプションを使うケースは更に少なくなっています。IRR、NPVを判断基準とするとその判断は保守的になりがちで資産を過小評価してしまうことがあります。企業の現場では投資判断においてGOもしくはSTOPという判断以外にWAITというケースも充分に価値を持ち、そうした柔軟性を持った投資判断を考えるためのツールとしてリアルオプションは非常に有効です。
更に、クボタオヤジjr殿は人的投資のケースにおいてスイッチングオプションという考え方を使って分析をして投資のタイミングを決定するシミュレーションを行っていました。通常のリアルオプションでは、例えば研究→開発→生産というような基本的には逆戻りがないようなケースで用いられますが、人的投資など逆戻りが発生するようなケースでスイッチングオプションを使い分析することが有用だと発表されていました。ファイナンスの世界も奥深いですね。とても勉強になりました。
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