KGIBAのeビジネス事例研究の授業でアウトドア用品のナチュラムの中島社長お話を聞きました。そのお話の中にもロングテール現象のお話が出てきました。一般的には、ある特定の分野における売り上げは、上位の20%が全体の80%を占めるというパレートの法則に従っているとされていますが、ロングテール現象とは、ネット販売において、ほとんど売れないニッチ商品の販売額の合計が、ベストセラー商品の販売額合計を上回るようになる現象のことです。
上の図を見ると、アメリカの書籍の実店舗のバーンズ&ノーブル(B&N)では店舗スペースの関係で13万種類しか取り扱いができないんですが、アマゾンの場合はWebの中にあらゆる書籍の紹介ページさえつくれば扱い点数は無尽蔵に増やすことができて230万種類にも及ぶ書籍の扱いが可能となります。上の図の赤い部分を竜の頭、黄色い部分を竜の尻尾に例えると、従来は赤い竜の短い頭の部分、すなわちショートヘッドは飯の種で、黄色い竜の尻尾の部分、すなわちロングテールは死に筋商品といわれていました。eコマースではこのロングテールを延々と伸ばすことによりロングテールの売上がショートヘッドの売上を逆転することが可能になってきました。
僕たちが取り扱う野菜や果物も主要15品目で全体の売上の80%を占めるといわれています。しかし、一年間を通して僕たちの会社で取り扱う品目数は野菜で300種を超え、果物でも100種類近くになります。僕たちの業界にもロングテール品目は存在しますが、青果物には鮮度維持という問題や、商品価格に比べて物流コストがかかってしまうという問題があり、ロングテール品目群を効率的に量販するには多くの課題を抱えています。こういった問題をこの授業の最終レポートの課題として取り組んでいこうと考えてます。
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