木箱に入ったりんごを見ることもかなり少なくなってきました。僕が子どもの頃は「りんごは木箱に入って流通しているものである」と刷り込まれていました。
こんな形態の通い箱方式だと段ボールや発泡スチロールなどの包材からでてくるゴミの問題も軽減されるというメリットはありますが、通い箱を作ったものの、目的以外の用途に使われて通い箱が回収できなくなってしまうと言う問題も出てきます。
こうした通い箱(カゴ)方式で出荷されているものには、近郊産地で作られる軟弱野菜(ほうれん草、小松菜、春菊など)が代表的ですね。これらの出荷に使われるカゴなんかも、市場や量販店なんかで全く関係のない用途に使われて回収率が落ちているようです。
回収率を上げるために保証金制度を導入したりしますが、責任の所在を巡ってこれもモメる原因になるようです。量販店なんかではIFCOコンテナの導入が進んだりはしていますが、産地を巻き込んでっていう流れにまではまだまだ時間がかかりそうです。
りんごの木箱ではありませんが、本田技研工業の創始者である本田宗一郎は経営危機に陥ってた昭和29年に下を向く事が多くなっていた社員を集め、みかん箱の上に立ち、「オートバイ最高峰のレースを制し、日本の若者に希望を与える」と宣言しました。当時の本田技研工業は今日あるホンダとはほど遠い、日本にある小さな会社の一つに過ぎない存在でした。その時の本田宗一郎の熱い意志があったからこそ、今日のホンダにまで躍進を遂げました。
木箱が育てた企業の躍進....強引な結末でした....
ウチが市場へ納める際も、予め持って帰っておいた 市場名が入った通いのカゴを使い、
納品時、「容器使用料」として引かれるようになっています。
やはり、だんだん数が減ってしまうので、市場側は頭を痛めているそうです。
逆に、農家側が買い取る方が、うまくいくんじゃないの と(ウチは規模が小さいので)思っちゃいますが。
しかし、野菜・果物だけでなく、日本の流通全体の課題ですよね。
大学院の講義・・・マンツーマンになったんですか、すごい。 こっそりもぐりこめなくなりました(笑)。
投稿情報: stutiyi | 2005年9 月29日 (木) 12:24
軟弱野菜用のカゴ、びっくりするほど紛失するそうですよ。神戸のJA兵庫六甲の青葱部会が出荷用のカゴを購入したそうだけど、とんでもない位回収率が悪いそうです。
そうなると生産者の方に負担していただくという事も難しいんですよね。やっぱり紛失に対するペナルティをしっかり設定しなければ問題は解決されないんでしょうねぇ。
投稿情報: VEGE-MASTER | 2005年9 月29日 (木) 16:05