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黄金千貫というサツマイモは焼酎の原材料として有名ですね。大ブームの芋焼酎を増産するのに作付も随分増えたそうです。黄金千貫はこうした焼酎の原材料や菓子などの加工用に使われるのが大半で、青果物として流通するのはそんなに多くありません。
見た目はとても無骨なイメージで、以前紹介させて頂いたなると金時とはかなり違った感じです。表面の色は写真の通りです。切ったら黄白色で表面の色とはそんなに変わらない色をしています。鹿児島では切り口が橙色になるベニハヤトや切り口が紫色になるアヤムラサキもあります。
澱粉質の傾向が強く、甘みも決して強い方ではない黄金千貫は金時系のサツマイモやベニアズマなんかと比べると、青果用途にはちょっと食味的には厳しいかなって感じます。ただ、鹿児島物産のお店なんかに行くと必ずと言っていいほど品揃えされています。食べ慣れた素朴な味わいはハートにグッとしみるんでしょうね。
この夏は野菜は全体的に実に豊作でした。台風が少なかったこと、晴天が多く豊富な日照量を確保できたこと、高温に適した品目にとってはこの上ない寝苦しい夜が続いたこと、好条件がこんなにも出そろうと、野菜にとっては実に幸せな状況です。雨が少ない干ばつ条件は雨続きの日照不足よりはるかに好条件です。
当然、写真の甘とうがらしやシシトウなんかも豊作でした。この甘とうがらしは松の舞という品種で、果長が１０〜１２ｃｍ、果重が約３０ｇになる大型の品種です。イメージ的には万願寺とうがらしに近く、甘長とうがらし（ひもピーマン）を太くしたような感じでしょうか。食味は肉厚で柔らかく、とても美味です。焼とうがらしにして鰹節で食べたら最高です。
よくシシトウを食べてると思いっきり辛いのに「当たり」ますけど、僕はあの辛みが大好きなんです。ラッキー！って思わず喜んでしまいます。あかん人はあかんと思うんですけど。
僕の下の子どもは小学２年生ですが、学校で育てたミニトマトの鉢植えを持って帰ってきて育てているんですが、昨日、約２０個程だけど収穫しました。樹上で完熟させたものなので糖度もしっかり乗って、家庭菜園にしては相当に美味しいものでした。
僕たちが普段扱ってるミニトマトは産地で収穫されてから、食卓に並ぶまでに物理的に時間がかかってしまうので、収穫時にはやや若穫りして、流通の途中で熟度を進めるという方法をとるので、どうしても風味に不満が残ってしまいます。そこら当たりの不満も品種の改良などで徐々に解決していこうという動きがあります。
上の写真は、最近、産地でも取り組むところが増えてきたアイコというミニトマトです。味乗りがしっかりしていて、皮が薄くて、生食するミニトマトなので食感がすごくいいですね。
品目・・・ミニトマト（ナス科）
品種・・・アイコ
育ち・・・サカタが新しく開発したプラム型のミニトマト。果皮が薄く口の中に残りにくい。
ころ・・・ミニトマトの場合は丸トマトの様に若取りをすると食味的にも劣ってしまう。
たて・・・ミニトマトのがくに元気があり、ハリのある新鮮な物。割れに注意する。
外観・・・色むらがなく、樹上で適熟になった物が色鮮やかで食欲を起こさせる。
栄養性・・・リコピンが豊富で、またビタミンＢ６やルチンも含まれる。
機能性・・・カロチン、リコピンが含まれ、リコピンは活性酸素を除去する抗酸化物質。
嗜好性・・・ミニトマトはトマト全体の１０％程度のシェアを占めて、人気も高い。
僕が以前作成したベジフルカルテから引用しました。
昨日、日本ベジタブル＆フルーツマイスター協会の福井理事長を囲む座談会で日本の農業の現状の問題点を、生産者、ＪＡ、量販店のそれぞれの立場からお話を頂きました。生産現場では今の日本の農業の抱える問題点が浮き彫りになっていて、その解決には容易には乗り越えられないものがあることを実感しました。
僕自身の考え方は、日本の農業の現実は今のマーケットニーズが生み出した結果だからある部分仕方がないと思うし、こうあるべきだって話をもっていく事にも不自然さを感じてしまいます。ただ、マーケットの今の動きにはおかしな流れのようなものを感じてしまいます。
今の日本の農業は、得られるキャッシュフローは不安定極まりなく、将来的なビジョンもなく、競争論理も機能しづらく、とても閉塞的なものだと思うし、企業の経営という視点からすると、とっくに経営破たんしている状態だと思います。逆にこんな経営でやっていけてることに問題を感じてしまうのです。農業も一つの産業であって、もっと経営的視点をしっかりと持つことが大切だと思うんです。マーケットニーズからズレていくと益々苦境に陥っていかざるを得ないことになってしまいます。
香草というと洋野菜で言うハーブが直感的に連想されますが、日本の野菜での香草の代表格がみょうがです。他にも青葱（葉ネギ）、大葉なんていうのも同じカテゴリーになると思います。みょうがの鮮烈な香りはまさに夏を感じさせてくれる香りです。
みょうがを食べると物忘れがひどくなるというのを聞いたりすることがありますね。これは全くの迷信というか、そんなことはありません。大昔に釈迦の弟子の一人に物忘れが激しい男がいて、自分の名前も忘れてしまうので釈迦が首から名札をさげさせたそうです。
彼の死後に彼の墓から生えていた見知らぬ植物に、村の人たちは自分の名前を首から荷物のようにさげていた事にちなんで「茗荷」と名付けたことに起因するそうです。
個人的には味噌汁に刻んだみょうがを入れたものは大好きだし、冷奴の上に刻んで一緒に食べてもたまりません。単純に刻んで鰹節をかけて醤油で食べても美味しいし、天ぷらにしても美味しい。うだる暑さに香りの清涼剤ってところでしょうか。
ざくろというと、僕が子どものころは生まれ育った神戸の町の家の近くでも見つけることができました。きっと近所の方が庭木として植えてたんだと思います。子どものころ、勝手にちぎって（ドロボー！）食べたざくろは酸っぱさが勝って、ほんのりとした甘味があったような記憶があります。
でも、果物として商品化されたざくろは上品な甘味があってほんのりと酸味がある、子どものころに食べてたものとは甘味と酸味が逆転しているようです。産地はカリフォルニア産で、１２月くらいまで楽しめます。見た目がとてもきれいなのでデザートやサラダを飾るのにも適しています。
見た目の美しさだけでなくポリフェノールが多く含まれているので抗酸化作用があります。子どものころには家の近所にざくろだけでなくて、無花果やビワなんかもありました。今ではすっかり高級果実ですけどね。
先日、ビジネススクールの同級生の方々と椎茸園有馬富士に行ってきました。いつもは仕事を終えてからの授業で、夏休みだから、さわやかにこうしてBBQをやろうと企画しました。
基本的に持ち込みはダメなんですが何故か網の上にはタラバガニがのっかっていたり、椎茸園で採れるはずもない松茸がのっかってたりしました。家族でも楽しめるところで、鮎のつかみ取りや椎茸狩りなどを楽しみました。
これがつかみ取りした鮎です。これを炭火で焼いて丸ごとかぶりつくんです。お肉は三田牛といったなかなか贅沢なBBQとなりました。
いつもは机を並べてともに勉強してますが、いつもとは違った皆さんの顔を見ることができて、とても価値ある時間でしたね。明日からは夏期集中講義が始まります。頭を夏休みモードから勉強モードに切り換えなきゃ。
